ジュエリーデザイン・開発で何を行うのか?
ジュエリーデザイン・開発で実現できること
GJSLのデザイン・開発サービスでは、調査で見えてきた「売れる方向性」を、具体的な商品デザインに落とし込みます。
ただ美しいだけでは売れない。ただ安く作れるだけではブランドが育たない。3D設計と試作を重ねることで、売れるデザインと作れるデザインとブランドらしいデザインの3つのバランスを取りながら、実際に製造可能な商品仕様まで作り上げます。
ジュエリーデザイン開発の4つのプロセスとは?
1. デザインコンセプト開発 - ゼロから「売れるデザイン」を作る
STEP1の調査結果を基に、3つの異なる方向性を提示します。各方向性で3-5案、計10-15案のラフスケッチを作成。「カタログから選ぶ」のではなく、あなたのブランドのために一から設計します。選定された5案を3Dモデル化し、リアルなビジュアルで検証します。
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- 3つのデザイン方向性の提示(エレガント/カジュアル/モダンなど)
- 各方向性で3-5案のラフスケッチ(計10-15案)
- お客さまとの選定ワークショップ(オンライン可)
- 選定5案の詳細スケッチ作成
- ターゲット顧客へのデザイン評価アンケート(50-100名)
このプロセスで分かること
- 顧客に最も響くデザインテイスト
- ブランドイメージとの整合性
- 競合との差別化ポイント
- 想定される製造コスト範囲
※ デザイン数は、お客さまのご要望により調整可能です。
※ アンケート実施には、お客さまの顧客リストへのアクセスが必要です。
2. 3D設計・レンダリング - 頭の中のイメージを可視化する
選定されたデザインを高精度な3Dモデルに変換。CADソフトを使用し、0.01mm単位の精密設計を行います。フォトリアルなレンダリング画像で、実物に近い質感・光沢を確認できます。この段階で細部まで調整し、試作の方向性を固めます。
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- 3DCADによる精密モデリング(5案)
- 複数角度からのレンダリング画像作成(各案5-8枚)
- 着用イメージの合成画像作成
- サイズ展開シミュレーション(S/M/Lなど)
- 素材・カラーバリエーション検証
このプロセスで分かること
- 実物に近い見た目の確認
- 各部位の正確なサイズ・重量
- 製造時の技術的な課題
- 金型製作の可否と費用概算
【重要】3Dと実物は別物です
3Dレンダリングは美しく見えますが、実物とは質感・光沢・重さが異なります。「3Dでいいと思ったのに実物はイマイチ」という失敗を防ぐため、必ず次の試作プロセスで実物確認を行います。
※ 3Dデータは、後の金型製作や量産時にも使用します。
※ 複雑なデザインの場合、追加費用が発生する可能性があります。
3. 試作・検証 - 3Dと実物は別物
3案の実物試作を製作。着用感、重量感、光の反射、質感など、3Dでは分からない部分を徹底検証します。平均3-4回の修正を経て、完璧な商品に仕上げます。「1000個作ってから『思ってたのと違う』」を防ぐ、最も重要なプロセスです。
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- 3案の実物試作品製作(真鍮またはシルバー)
- 着用テスト(重さ、引っかかり、痛みなど)
- 品質評価(傷、歪み、強度など)
- 写真撮影(商品画像用の高品質撮影)
- 修正指示と再試作(平均3-4回)
試作で見つかる問題例
- 着用感の問題: 重すぎる、引っかかる、痛い、着けにくい
- 見た目の問題: 安っぽく見える、バランスが悪い、光沢が弱い
- 製造の問題: 複雑すぎて歩留まりが悪い、コストが高すぎる
- 耐久性の問題: チェーンが切れやすい、石が外れやすい
【実例】デザイン修正の実際
1回目試作: 「ちょっと太くて重い印象」
2回目試作: 「今度は細すぎて華奢で不安」
3回目試作: 「これだ!バランス完璧」
→ 微調整の積み重ねで、理想の商品に到達します
※ 試作回数は平均3-4回ですが、デザインにより変動します。
※ 試作費用は別途必要です(1回あたり2-5万円程度)。
4. 製造仕様書作成 - 「作れるデザイン」への落とし込み
完成したデザインを、工場が製造できる詳細仕様書に変換します。素材、サイズ、加工方法、品質基準まで、全ての情報を明記。原価計算も行い、目標売価での製造が可能か最終確認します。この仕様書があれば、どの工場でも同じ品質で製造できます。
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- 詳細図面作成(各部位の寸法、公差範囲)
- 素材仕様書(金属種類、純度、表面処理)
- 石の仕様書(種類、サイズ、グレード、セッティング方法)
- 製造工程指示書(鋳造/プレス/手作りなど)
- 品質検査基準書(許容範囲、不良基準)
- 原価計算書(素材費、加工費、歩留まり率)
このプロセスで分かること
- 正確な製造原価
- 最小ロット数と初期投資額
- 製造リードタイム
- 適切な製造工場の選定
【実例】原価を意識したデザイン調整
お客様希望: 天然石を5個使ったリング
原価計算: 売価5万円必要(高すぎる)
↓ デザイン調整
・石を3個に削減
・サイズを少し小さく
・でも見た目の華やかさはキープ
→ 結果:売価2.8万円で実現!
※ 製造仕様書は、量産時の品質管理にも使用します。
※ 原価は、発注ロット数により変動します。
デザイン・開発の用語解説
- 3D設計(3Dモデリング)とは
- コンピュータ上で立体的なジュエリーモデルを作成する技術。専用のCADソフトウェアを使用し、あらゆる角度から形状を確認でき、実物を作る前に詳細な検証が可能です。修正が容易で、製造前にデザインを完璧に仕上げることができます。従来の手描きスケッチでは表現しきれない複雑な形状や、正確な寸法の確認も可能です。
- レンダリングとは
- 3Dモデルに光や質感、背景を加えて、実物に近い画像を生成する技術。金属の光沢、宝石の輝き、影の落ち方などをリアルに表現できます。ただし、実物とは質感や光沢が異なるため、最終判断には必ず試作品での確認が必要です。カタログ撮影前のイメージ確認や、SNS投稿用の美しいビジュアル作成にも活用されます。
- 試作(プロトタイプ)とは
- 量産前に実際に作る「お試し品」。3Dデータでは分からない重さ、着け心地、強度、チェーンの動き方などを確認します。通常3-4回の試作を重ねて、デザインと機能性を完璧に調整します。試作を省略すると、量産後に「重すぎて着けられない」「チェーンが切れやすい」などの致命的な問題が発覚するリスクがあります。
- 製造仕様書とは
- 工場が製品を作るために必要な全ての情報をまとめた設計図。3Dデータ、素材指定(金属の種類・純度)、宝石の詳細(種類・サイズ・グレード・セッティング方法)、寸法、重量、表面仕上げの指示などが含まれます。この仕様書があれば、どの工場でも同じ品質で製造できるため、将来的な生産先変更や増産にも対応できます。
デザインはどのように進めるのか?
STEP 2-1: 初期デザイン開発(1-2週間)
STEP1の調査結果を受けて、3つの方向性を提示。各方向性で3-5案のラフスケッチを作成します。お客さまとのワークショップで方向性を絞り込み、選定された5案を詳細スケッチに仕上げます。
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- 3方向性のコンセプト提案
- ラフスケッチ10-15案
- 選定ワークショップ(オンライン可)
- 顧客アンケート実施(50-100名)
- 5案の詳細スケッチ完成
※ ワークショップには、お客さまのご参加が必要です(所要時間2-3時間)。
STEP 2-2: 3D設計・レンダリング(2週間)
選定された5案を3Dモデル化。高精度なCAD設計とフォトリアルなレンダリング画像を作成します。複数角度からの確認、着用イメージの合成、サイズ展開のシミュレーションまで実施。3案に絞り込んで次の試作へ進みます。
実施内容を見る
- 5案の3DCADモデリング
- 各案5-8枚のレンダリング画像
- 着用イメージ合成
- サイズ・カラーバリエーション検証
- 3案への絞り込み
この段階で確認できること
- 実物に近い見た目(質感は異なる)
- 正確なサイズ・重量
- 製造上の技術的課題
- 概算の製造コスト
※ 3Dデータは金型製作や量産時にも使用します。
STEP 2-3: 試作・検証・修正(3-4週間)
3案の実物試作を製作し、徹底的に検証。着用感、質感、強度など、3Dでは分からない部分を確認します。平均3-4回の修正を経て完璧な商品に仕上げ、製造仕様書を作成。次のSTEP3(量産製造)へスムーズに移行できる状態まで完成させます。
実施内容を見る
- 3案の試作品製作(真鍮またはシルバー)
- 着用テスト・品質評価
- 商品撮影(高品質画像)
- 修正指示と再試作(3-4回)
- 最終デザイン決定
- 製造仕様書作成
- 原価計算書作成
※ 試作費用は別途必要です(1回あたり2-5万円×平均3-4回)。
デザインパッケージの比較
| パッケージ | デザイン案数 | 3Dモデル数 | 試作回数 | 期間 | 費用 |
|---|---|---|---|---|---|
|
ライト (テスト商品) |
5-8案 | 3案 | 2回 | 20-30万円 | |
|
スタンダード (推奨) |
10-15案 | 5案 | 3-4回 | 40-60万円 | |
|
プレミアム (複数ライン) |
20-30案 | 8-10案 | 4-5回 | 80-120万円 |
推奨: 初めてのジュエリーライン立ち上げの場合は、スタンダードパッケージがおすすめです。十分な選択肢から最適なデザインを選び、試作を重ねて完成度を高められます。最初は1-3アイテムに集中し、売れ行きを見てから追加開発する方がリスクが低く、投資効率も高くなります。
デザイン・開発で得られる成果物は?
1. デザイン画集(10-15案)
初期段階で作成した全てのラフスケッチと詳細スケッチをまとめた資料。各デザインのコンセプト、想定顧客、製造方法、概算コストまで記載。将来の新商品開発時にも参考資料として活用できます。
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- ラフスケッチ10-15案
- 詳細スケッチ5案
- 各デザインのコンセプト説明
- 顧客アンケート結果
※ デザイン画の著作権は、納品後お客さまに帰属します。
2. 3Dレンダリング画像・CADデータ
高精度な3DCADデータと、フォトリアルなレンダリング画像(各案5-8枚)。ECサイトの商品画像やSNS投稿にも使用できます。CADデータは金型製作や将来の派生商品開発にも活用可能です。
内容を見る
- 3DCADデータ(STL、OBJ形式)
- レンダリング画像(各案5-8枚、4K解像度)
- 着用イメージ合成画像
- 360度回転動画(オプション)
※ CADデータの編集には専用ソフトが必要です。
3. 試作品(現物3点)
最終的に完成した試作品3点(真鍮またはシルバー製)。商品撮影用のサンプルとしても使用できます。展示会やバイヤーへの提案、SNSでの先行公開などにも活用可能です。
内容を見る
- 最終試作品3点(真鍮またはシルバー)
- 修正履歴レポート
- 着用テスト結果
- 商品撮影用高品質画像(20-30枚)
※ 試作品は最終製品と素材が異なる場合があります。
4. 製造仕様書・原価計算書
次のSTEP3(量産製造)へ直結する詳細仕様書。図面、素材指定、加工方法、品質基準まで全て記載。この仕様書があれば、どの工場でも同じ品質で製造可能です。原価計算書で収益性も確認できます。
内容を見る
- 詳細図面(各部位の寸法、公差)
- 素材仕様書(種類、純度、表面処理)
- 製造工程指示書
- 品質検査基準書
- 原価計算書(ロット別)
- 推奨製造工場リスト
※ 原価は発注ロット数により変動します。
よくある質問
- カタログから選ぶのではダメ?
- 既製デザインは確かに安く早いです。でも、それだと競合との差別化ができず、価格競争に巻き込まれます。ブランドを育てたいなら、オリジナルデザインが必須。時間とコストをかける価値があります。
- 試作を省略して、いきなり量産できない?
- 絶対にダメです。3Dと実物は別物。「3Dではいいと思ったのに、実物は重すぎた」「チェーンが切れやすかった」など、試作で判明する問題は山ほどあります。1000個作ってから気づいても遅い。試作は必須です。
- デザイン修正は何回までOK?
- 基本的には無制限ですが、現実的には3-4回で完成します。ただし、大幅な方向性変更(例:リングからネックレスへ)は追加費用が発生します。微調整レベルなら何度でもOKです。
- このステップで全ての商品ラインを作る必要がある?
- いいえ、最初は1-3アイテムで十分です。売れ行きを見てから追加開発する方がリスクが低い。まずは看板商品を完璧に作ることに集中しましょう。
デザイン・開発にかかる期間と費用は?
期間:
- 初期デザイン開発:
- 3D設計・レンダリング:
- 試作・検証・修正:
費用
- デザイン・3D設計:20-40万円
- 試作費用(別途):6-20万円(2-5万円×3-4回)
- 合計:26-60万円
ご注意
- デザイン数や試作回数により、期間・費用は変動します。
- 試作費用は、素材や複雑さにより1回あたり2-5万円程度です。
- 大幅な方向性変更(例:リングからネックレスへ)は追加費用が発生します。
- 3Dレンダリング画像は美しく見えますが、実物とは質感・光沢が異なります。必ず試作で実物確認してください。
- 製造仕様書作成後も、量産時に微調整が必要になる場合があります。
- デザインの著作権は、納品後お客さまに帰属します。
- 試作品は、最終製品と素材が異なる場合があります(真鍮/シルバー試作→本番は18金など)。
- 複雑なデザインの場合、製造コストが高くなる可能性があります。事前に原価目標をお知らせください。